これからの星たちへ

ただ単に "作詞家" と名のるは 簡単なこと。 誰だって作詞をした事はこれまでに幾度かあるだろうし それを職業にしているかどうかよりもまず自分の言葉で何かを表現するのが作詞ということなんだからね。
僕の事務所にも作詞家志望の人達が作品を送ってくるけど 大半は ひとりよがりな作品が多い。 ありきたりな言葉の使い方で 1行目から最後の行まで書き上げて "どう!" って満足している人が多いかな。
求められるものに応じて書き分けていく作家時代は終わったよ。
唄だって曲だって、そして詩だってもともとは自分を表現するための ツールでしょ。 昔は裏方的な作業だったかもしれないけど今の時代こんなに自作自演の アーティスト達が増えているのも唄と同じ線上に詩があり曲があるからなんだ。 詩だけを見ていい悪いを評価するのではなく合体した作品としてどうかを考えながら 言葉を選んでいく必要もあると思うよ。
時代や生活と密接な関わりを持つ”言葉”だからこそ今の言葉で瞬間をとらえることが とっても大切だと思う。言葉は生きているから。 仕事として作詞家を目指す前に一人の表現者として 物を見、感じていく事、 そしてありきたりと戦う意識を持ち続けて作品を書いて欲しいと思うよ。 それが最終的に作詞家という職業になっていけばいいのだから。                      
2002年 6月24日
都志見 隆

都志見 隆プロフィール
ニューヨークブルックリン音楽大学中退後、約4年間の留学を終え、24歳のときに帰国。
27歳で中森明菜の「サンドベージュ」 のヒットを皮切りに現在に至る。
1989年に(有)オニオンブラザーズをたちあげ、アーティストの育成やクオリティーの高い楽曲制作を提供し続ける。
現在までの作品総数は 850曲前後の中西保志の「最後の雨」や郷ひろみの「言えないよ」「逢いたくてしかたない」など特にバラードには定評がある。
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